活動報告

2020/12/24

住民投票の民意に反する「広域一元化」「総合区」の条例案に強く反対する

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「明るい会」は、大阪市廃止=「都構想」が問われた住民投票で、「都構想」・大阪市廃止反対の民意が多数になったばかりなのに、維新の会の松井大阪市長や吉村大阪府知事が、カジノ誘致や道路建設、経済政策など広域行政に関する大阪市の権限と財源を府に移す府市「広域一元化」や大阪市を8つに総合区に再編する「総合区案」を打ち出し、来年2月にも具体案を議会に提案しようとしていることに対し、「広域一元化」「総合区」を許さず、住民投票の民意を受け止めてより良い大阪をめざすことを呼びかける「声明」(アピール)を発表しました。

全文を紹介します。

 2条例反対声明PD

2020年12月24日

 

住民投票の民意に反する「広域一元化」「総合区」の条例提案に強く反対する(声明)

 

明るい民主大阪府政をつくる会常任幹事会

 

11月1日に行われた住民投票で、大阪市廃止=「都構想」が否決されたことを受けて、松井大阪市長と吉村知事は「広域一元化条例案」を来年2月の府議会と大阪市議会に、「8つの総合区案」を市議会に提出すると表明しました。

これは大阪市の権限と財源を生かして、より良い大阪市をめざすことを選択した住民投票の「民意」に反するものであり、「明るい会」は2つの条例提案に強く反対するものです。

松井市長は「(住民投票の)民意は大阪市を残して、府市の対立と二重行政を解消して欲しいというものだ」とし、また吉村知事は「賛成と反対の差は1ポイント。約半数は大阪市を廃止、都構想移行に賛成」と民意に反する勝手な解釈を示しています。

特別区設置協定書には、大阪市が政令市として持っている都市計画、港湾、交通基盤整備、公共下水道、消防、大学、高校、公園、河川にいたる400以上の事務権限と財源約2000億円を府に移譲することが含まれています。

大阪市民は、大阪市の廃止とともに、この「特別区設置協定書」を否決したのです。「大阪市の存続」という有権者の判断は、政令指定都市の大阪市をそのまま残すという意味以外の何物でもありません。大阪市廃止と特別区設置は、住民サービスと自治権が大幅に切り崩されるからこそ「住民投票」が義務付けられているのです。法的拘束力を持つ「住民投票」の重みを受け止めようとせず、勝手な解釈を条例で押し付けることは「住民投票」を義務付けた大都市設置法にも反する違法行為です。

政令指定都市の権限を府に移譲することは、地方自治法上問題があるとも指摘されています。権限移譲でなく、「副首都推進本部」に広域行政を一元化する案が検討されているとの報道もあります。法の趣旨に沿わない条例を提案すべきではありません。

「8つの総合区案」は大阪市の24行政区を8つに「合区」するという問題を含んでいます。「広域一元化」で大阪市の権限と財源を府に移譲し、残された力で「総合区」をつくるという相矛盾する制度です。地方自治制度を弄ぶことは断じて許せません。

維新の旗印であった大阪「都構想」が2度の住民投票で否決されたことを真摯に受け止め、松井市長や吉村知事は大阪市民や府民の期待に応える義務があります。維新が行政を私物化しつくした中での住民投票でしたが、大阪市民の決断を覆すことは許されません。

「明るい会」は、住民投票を形骸化させ、大阪の民主主義を蹂躙する彼らの言動を厳しく指弾するものです。あらためて「広域一元化条例案」と「総合区案」の議会提案を許さず、よりよい大阪へ力を合わせるため運動を強化することを表明します。

以 上

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