活動報告
2019/11/30
「都構想」ストップ 豊かな大阪をつくる11・27府民のつどいを開催しました
2019/11/18
大阪市を廃止する「都」構想はノー 府民の暮らし支え、中小企業が元気な大阪こそ 11・27府民のつどい あなたもぜひ参加を 明るい民主大阪府政をつくる会 荒田功事務局長に聞く
明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)と大阪市をよくする会(よくする会)が11月27日(水)に「『都構想』ストップ! 豊かな大阪をつくる11・27府民のつどい」を大阪市中央区のエル・おおさかで開きます。集会の意義や維新政治とのたたかいについて、明るい会の荒田功事務局長に聞きました。
全大阪の運動へ 意思統一の場に
――「つどい」はどんな位置付けで開きますか。
荒田 いま維新は大阪で、大阪市を廃止して「特別区」に分割する、いわゆる「大阪都」構想の再度の住民投票を、来年秋から冬に実施すると公言しています。さらにカジノ誘致は、安倍政権、関西財界、自民・公明、米国のカジノ企業などと一体となった「国策」であり、府民の反対世論を押し切って強行突破を図ろうとしています。
「都」構想をめぐるたたかいでは、明るい会とよくする会を母体に「共同闘争本部」を設置して取り組みを進め、「カジノに反対する大阪連絡会」も共同を広げています。当面の最大の焦点である「都」構想、カジノ誘致を何としても阻止する運動を、全大阪的な規模で広げるために、明るい会とよくする会の構成団体・構成員が、あらためて政治的な意思統一を図る場として企画しました。
知られていない「都」構想の本質
――大阪では2008年2月に橋下府政ができてから10年以上、維新政治とのたたかいが続いています。いまの局面をどうみますか。
荒田 これまで2度の知事・大阪市長のダブル選、堺市長選はじめ各自治体首長選での維新候補とのたたかい、統一地方選や国政選挙、そして15年の住民投票などに、大阪の民主勢力は全力で取り組んできました。
残念なことですが、維新の人気はいまだに衰えておらず、大阪での選挙では強さを見せています。
一方、維新が掲げる「都」構想の本質が何なのか、ほとんどの大阪市民や府民には知られていません。15年の住民投票では、僅差で「都構想反対」が勝利しましたが、当時も「都」構想の中身を理解していない有権者が多数でした。私たちは「分からないなら『反対』に〇(マル)を「大阪市廃止が一度決まったら元には戻りません」と必死で訴えました。
「大阪いじり」をもうやめて
住民投票から4年。とくに今年4月のダブル選は、統一地方選に合わせて松井一郎知事と吉村洋文知事が任期途中で職を投げ出し、候補を入れ替えるという、府民・市民をまったくないがしろにする、非民主的なやり方でした。
しかし、ここでも維新が勝利したことで、公明や自民の態度も変わり、「都」構想の制度設計を話し合う法定協の議論には、驚くことばかりです。
――「特別区」設置のコストを「抑制する」として、中之島の本庁舎を利用する「合同庁舎案」も出ています。
荒田 本当にあきれた話です。住民不在で「大阪いじり」をするのは、もうやめてもらいたい。私たちは「都」構想はじめ、維新のやろうとしていることが、いかにでたらめで、府民の暮らしをないがしろにするものであるかを知ることが大切です。
圧倒的な世論を今こそ広げよう
10年間の維新政治がやってきたことは、数々の住民サービス切り捨てであり、弱い者いじめの政治。大阪を成長させるのは「都」構想でもカジノでも、万博でもありません。弱者に光を当て、府民・市民の暮らしを支え、中小企業や商売人を元気にすることこそ、府政・大阪市政の一番大事な役割です。
そのためには圧倒的な世論で、維新の「大阪つぶし」を止めなければなりません。「つどい」では、新しい学習パンフも発表し、これを使った大学習運動も呼び掛けます。2度目の住民投票はさせない、大阪市を廃止・解体するようなことが絶対させない。このたたかいの中心に、明るい会とよくする会がどかっと座って、その役割を発揮しようとの決意を新たにする場が今回の「つどい」。大阪市の24行政区すべてから、府内各地からの参加をお待ちしています。
(2019年11月10日付「大阪民主新報」より)
2019/06/7
停滞する大阪経済の地域的状況
経済が停滞する大阪の状況を地域別に見てみました。
製造品出荷額でみると、府統計年鑑に掲載されている最新2016年分と10年前2006年を比べると府域全体では、15兆6865億円から14兆441億円へと約10%の減少です。地域別には、北河内、泉州、南河内地域で落ち込みが大きくなっていますが、池田市、太子町では40%超の増加、羽曳野、和泉、貝塚各市は30%超の増加となっており、地域内でもばらつきがあり、出荷額の規模の大きくない市町村では、企業立地等で変動幅が大きくなることもあります。
府内で製造品出荷額が1兆円を超えているのは、大阪市(約3兆円)、堺市(約2.9兆円)の2市だけです。増加率をみると大阪市が府域をさらに下回り18%減、堺市は13%増と対照的です。
2014年と2004年の商業調査で小売店の状況を見てみると、府域全体の小売事業所は8万2301から4万5560へと約44%も減少、増加した市町村はありません。家族経営の小規模店が高齢化により多く廃業しているからです。
小売店の年間販売額が1000億円以上の市町村をみると、ニュータウン開発や大規模商業施設の建設があった和泉市が8.47%増と最も高く、箕面市、泉佐野市がプラスですが、それ以外はマイナスです。販売額が4.5兆円を超える大阪市は13.2%減、同7127億円の堺市は13.9%減とともに府域平均12.3%減からさらに落ち込んでいます。
事業所数、従業者数を2012年と2016年の経済センサスでみてみます。事業所数は府域全体で4.45%減少。増加したのは吹田、和泉、箕面、四條畷の4市と熊取、田尻の2町。府内全体の事業所数約44万の半数近くがある大阪市は5%減です。
従業者数は、府域全体で433万人から439万人へと1.35%増。男性2.8万人減に対し、女性7.4万人増となっているのが特徴です。増加率では田尻町が3905人から6472人へ64%増となっています。四條畷市13.7%増、大阪狭山市8.8%増などと検討していますが、影響の大きな大阪市は0.77%増止まり。堺市は4.19%増で男性、女性とも増やしています。
商工業で府内経済に及ぼす影響が大きい大阪市の低迷が目立ちます。
そこで取りざたされるインバウンドについて見てみました。大阪府のホームページに「大阪府地域別 延べ宿泊者数(推計値)」が公開されており、平成25年(2013年)から平成29年(2017年)までの推移がみられます。
2017年の大阪市の外国人延べ宿泊者数は985万9944人と府域全体の84%を占めており、存在感を示しています。
しかし、同期間の伸び率は、2.77倍と堺市域の3.2倍、中河内地域の4.1倍の方が大きくなっています。