活動報告
2019/06/4
低迷する日本と大阪の経済(20190601)
内閣府は、2006年度から2015年度までの10年間の県民経済計算の推移を公表しています。
それによると、この10年間の大阪府の県(府)内総生産の伸び率はマイナス1.9%。同期間の全県合計の伸び率はマイナス0.5%です。
この間、日本経済は停滞、大阪は落ち込んでいるのです。
同期間には、リーマンショックによる急激な経済の落ち込みの時期があり、不況期からの回復の速度が全国に比べて大阪が鈍いといえます。
大阪経済の落ち込みの原因の一つは、勤労者の所得が伸びないことです。
県民経済計算によると、大阪の一人当たり雇用者報酬の落ち込みの大きさは47都道府県中4番目。10年間でマイナス6.2%です。
毎月勤労統計地方調査によると、勤労者の賃金は1998年以降、2013年まで落ち込み続け、その後も伸び悩んでいます。
落ち込み続けていた女性の賃金が2004年以降、若干上昇に転じており、全体の落ち込みを食い止めていることがうかがえますが影響は少ないようです。
こうしたなか、府内総生産の半分を占める家計消費が停滞しています。
総務省の家計調査によると2007年から2018年の間に大阪の家計消費支出は10.6%減、全国の大都市(政令指定都市および東京都区部(静岡市を除く))の平均6.1%減を大きく上回っています。
消費抑制に拍車をかけているのが、社会会保険や税金などの消費支出以外のいわゆる「非消費支出」です。大阪では2007年以降17.5%増と約1万円も増加(全国大都市21.3%増)しています。